そして  悪夢は  繰り返される

異形のものたちが棲む魔界と、人間界を結ぶ迷宮・・・

【 ヘイムダル 】

そこには、見た事もないような財宝、そして数多のモンスター達がひしめいているといわれる。

 


 

 

今をさかのぼること、数百年前・・・

富を求めるあまり、施された封印を解いて 【 ヘイムダル 】 への門を開いてしまった愚か者がいた。

その瞬間、門からは瘴気が吹き出し、人間界は瞬く間に第二の魔界と化してしまう。

人々はこの突然の悪夢に、ただひたすら耐え、おびえるのみであった。

 

だがある時、突如として現れた青年と老人が、自らをかえりみず 【 ヘイムダル 】へ踏み込み

内から人間界への門を閉じて封印を施す。

これにより、モンスターは消え失せ、人間界は再び元の姿を取り戻したのだ。

 

老人のことは皆が良く知っていた。

セルファ随一の魔術師、シェラザハトである。

 

しかし・・、もう一人の青年が一体誰であるのか・・・

それを知る者は、誰一人としていなかった。

誰も素性を知らぬその若者は、英雄として人々に崇め称えられ

誰も見ることの出来なかったその活躍は、吟遊詩人によって創られた 【 英雄物語 】 として語り継がれることとなる。

 


 

 

・・・そして、数百年経った今・・・

再び、 【 ヘイムダル 】 への門は開かれた。

 

誰も触ってはいない。

誰も封印を解いてはいない。

なぜ門は開いてしまったのか?

 

 

だが、今やそんな疑問を口にする者はいない

 

・・・まもなく、人間界は地獄と化すのだから・・・

 

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